3月26日〜4月1日の日記
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4月1日(土)

お昼の2時過ぎにモコ・オヤジは退院した。5ヶ月近い入院で、ものすごい荷物だった。2週間分の在宅介護グッズも渡されてしまい、西田屋ちんころりんさんがタクシーを使い、とりあえず私の家に荷物を置きに帰った。

オヤジは池袋でお店をやっている長男(モコ・兄)に会いに行くと言い出したので、私と二人で池袋に行ったのだが、オヤジの歩幅は20センチで、よちよちと歩く。世間は土曜日、場所は池袋。オヤジと私に人々がガツンガツンとぶつかるのだが、ぶつかる人々で一番多いのがオバサン連中だった。

まぁ……老人で病人は都会にいてはいけないってコトなのかもね。とにかく動きが遅いオヤジにつきあうのは大変なストレスだった。

夜7時、西田屋ちんころりんさんも手伝ってくれて無事、自宅に連れて帰った。今日はモコ・ママも調子が良さそうで、よかった。

ああ、これからしばらくオヤジのオムツ替えにちょくちょく実家に帰る日々が始まるのか…とほほ。


3月31日(金)

午後3時すぎ、マンションの階下にすんでいるさとみちゃん(17才高校生)が顔を出した。彼女とは、彼女がまだ小学生の頃からの知り合いで、時々うちで晩ごはんを一緒に食べていたりする。

小学生の頃「イサヤマさん、一緒にアニメイトにアニメグッズ買いに行こうよ」と誘われた時、私はまだアニメファンではなくて
「イサヤマさんは大人だから、そんなトコ行かない」

と答えていたのに、さとみが中3ぐらいの時、いきなりアニメファンになってしまった私は「さとみ、アニメイトに一緒に行こうよ」と誘ったのだが
「さとみちゃんはもう大人になっちゃったからそんなトコ行かない」
と言われてしまった(苦笑)。

今日は病院で他の患者さん達とおしゃべりをする最後の日になった。他の患者さん達も、その家族の方々にも、私ら親子は本当に親切にしていただいた。ひとりひとりがオヤジのベッドまで来て「淋しくなるわぁー」のオンパレードで、下町ちっくな人情を感じて変な気持ちになった。煙草をふかしに喫煙所に行って、86才の耳の遠いじいちゃんとおしゃべりをした。
「86才には見えないねェ!!」
「あんたも36才には見えないよ!」
というどなりあい(耳の遠い方と話すときはこーなる)をしていたら、40才の下半身マヒの兄ちゃんに「36に見えるよ…」とつぶやかれたので、グーで殴っといた。
「オレ病人なんだからいたわれよ」

このように大さわぎして、明日の昼モコ・オヤジは退院だ。


3月30日(木)

夕方まで仕事。その後歩いて15分の実家に行き、土曜日の父の退院のしたくをする。

西田屋ちんころりんさんをよろこばすべく、今夜の晩ごはんは「きのこと鶏肉のたき込みごはん」と「エビ・ホタテのちんげん菜いため」だ。(シーフードカレーの時に大量に買ってあったヤツ)。

困ったことに私たち夫婦は、忙しい時期が重なる。私の方が2日ほどはやく忙しい日々から解放されるのだが、私がぐったりしているときに西田屋ちんころりんさんはもっとぐったりしているので、肩のもみっこをしたりする。頭がでかい西田屋ちんころりんさんはどうやら首がこって肩もこるようだ。

うー土曜日から始まる本物の介護のゆくえが不安だわん。


3月29日(水)

目が覚めると…右手中指を寝ちがえていた。
うおぉぉ〜
こんなのありかぁ!?

いろんなトコを寝ちがえる私ではあるが(どんな寝相なんだ)指を寝ちがえたのは初めてだぁー。
たいていひどくしびれていて、しびれがとれるとニブイ痛みが残る、というのが寝ちがえるときのパターンなのだが、右手、中指…一体キミはどんなポーズで眠っていたのか!! 痛いじゃないか、バカヤロゥー。今日は一日キミにがんばってもらわねばいけない日なのにィ〜。

まぁなんとかペンは持てるのだが力が入らない…困った。

3月28日(火)

朝、6時起床。昼まで家のそうじやかたづけもの、家賃を払いに行ったりして、お昼から病院見学。

そこは埼玉の奥地の林の中にある老人病院だった(行くのに小さな旅行だった)。まぁはっきりいってうば捨て山(たいていの老人病院は悲しいケドそうなっている)。すでに10カ所以上保健施設や病院を見ている私は驚かなかったよ。
院長先生もソーシャルワーカーもとてもよい人に見えたケド、ヘルパーの質がよろしくなかった。

もう私はけんがくなれしていてどこにチェックを入れるかわかっている。面会時間のチェックと、わざと夜に電話をかけてみたりする(ひどいトコは夜、警備員しかいないよーなトコもあるのだ)。

私は少年犯罪を犯すバカ少年少女達にはいっぺん老人病院に入所させたらどーだろうかと思うことがある。おとなしくなるコトうけあいだ。
どーして社会は子供は子供。老人は老人と、集めて管理しようとするのか(管理しやすいからだけどさ)。
老人病院は一歩足を踏み入れたら「私は捨てられたのだ」と思うに決まってるよ。でも働く夫婦にはこーゆう場所は必要だし…ああ、脳みそぐるぐるしちゃう。

人生はいちどしかないし、時間は限られてると思うと私は生きるのにいっしょうけんめいになってしまう。
時間とたたかう毎日に時々「疲れたよ…」と思うこともあるのだけれど、時間とたたかっていられるうちが華だな、本当はしあわせなんだな……って思った。
帰りにオヤジのいる病院にも寄って、今日行って来たトコの説明を正直にした。

フゥー。9時帰宅。


3月27日(月)

毎月27日を過ぎると、2、3日は気分的にはのんびり出来る(とはいっても今日も女性セブンの〆切だ)。今日は4枚描けばいいだけだから、気分的にはラクチンで、せんたくしながら猫と遊びつつ仕事している。明日は午後から雨らしいので今日中にせんたくをしてしまいたいぞー(ムリだった)。

こんな風に文字で書くとマンガ家ってのはものすごくのんきに見えるなー。しかし、ホントはしめきりという見えない魔物に追っかけられて、おまけに、自分以外の作品に対するしっとやねたみもわき起こる、ダークでダーティーなお仕事なんだよぉぉ〜ん(負けるもんか! 何に?)。

3月26日(日)

夕方病院に行く前に東武デパートでお買い物。ここの地下の鮮魚市場は、よきお値段でよきお魚が手にはいるのだ。

夜9時帰宅。仕事しながら「大魔王のシーフードカレー」を作る(なんだ!? 大魔王って?)。カレーって作るたびに思うのよね、イメージが魔女や魔法っぽくない?いろんなものを大鍋で煮込むから。
うちの基本ベースは中村屋のカレー粉(これは香りがよいので香りづけに使っている)とSBのカレー粉とガラムマサラとニンニクと黒コショウとセロリの葉っぱと…ジャワカレーと…。

作るたびに味が違うんで、まだまだ研究中。でもシーフードカレーは、よいエビとよいホタテとよいイカさえ手に入れば、材料ががんばってくれるのでカンタンだ。


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